DSPs とエンベデッドLinux:論理的ソリューション
エンベデッドディバイスにおける消費者要求の増加
充実した機能や魅力あるサービスなどのニーズへの対応が、ハイテク産業における新しいテクノロジの方向が左右されてきます。

デスクトップPCの充実した機能に慣れている消費者は、携帯用ディバイスへも同等の機能を期待します。機器開発メーカーは、豊富な機能を、短期間に低コストで機器に組み込む為のソリューションに取り組んでいます。
いくつかのエンベデッドディバイスのメーカーは、単にプロセッサのクロック数を上げることだけでこの課題に取り組んでいます。しかしプロセッサーの高速化はバッテリー寿命が短命化をまねくという欠点ももっています。
多機能を要求する消費者と開発競争の厳しい機器メーカーのニーズに応えるため、エンベデッドディバイスのテクノロジを再考する時期にきており、大半のメーカーはエンベデッドLinuxにそのソリューションを見出しています。
DSP+ARM+Linux
デジタル信号プロセサ(DSP)は、マルチメディア、無線通信ネットワーキング、及びブロードバンドディバイスのコア技術となっています。特に、マルチメディア、音声処理、無線通信、圧縮および暗号化処理などにDSPはその威力を発揮しています。
インターネット接続可能な携帯ディバイスの需要が伸び続けるにつれ、DSPテクノロジをベースとしたアプライアンスの多くは、優れた柔軟性と信頼性の高さ、容易なインターネット接続性を活用するために、エンベデッドLinuxを採用するでしょう。
DSPは、高速演算必要とするタスクに理想的です。システム・デザイナーは、高まるマルチメディア需要に対応するため、DSPを活用します。この傾向を認識しているDSPのリーダーであるTexas Instrumentsは、単一チップ上にARMプロセッサとDSPコアを組み合わせるTMS320DSCプロセッサ・ファミリーをリリースしました。DSP+ARMアーキテクチャーは、ディベロッパにとって一石二鳥です。General Purpose Processor (GPP)は、DSPコアと共にLinuxとそのソフトウェアを実行します。その結果、低電力でシンプルプログラムを備えた高機能プロセッサーとなります。
ディベロッパとOEMの利点
TI DSP+ARMアーキテクチャーとLinuxの柔軟性により、バッテリー寿命、信頼性、メモリマネージメント等、機器のパフォーマンスを大幅に改善することができます。機器開発の時間を大幅に短縮するために、Linuxはオープンソース・ソフトウェアのベースにしています。インターネットとマルチメディアのスタンダードは、まず最初にLinuxに導入されます。DSPプロセッサとARMプロセッサを結ぶリッジランのソフトウェアによって、アプリケーション開発者はDSPアルゴリズム開発の専門知識がなくてもDSPのパワーを活用することができます。オープン・マルチメディア・インターフェイスは、開発時間を短縮化とマルチメディア機能の組み込にの簡素化を可能にします。